妖怪とピアノ

未曽有の格差にもまれる日本にその字を読めぬ首相が一人

毎晩のホテルの飲酒の挙げ句には字を読む力八割方減る

KY×KY×KYで飯塚産の殿様になる

飯塚の外れに住まう友からも「愛想つきた」の世評が届く

九段にてパソコン通の友がいう我らが首相はエイリアスだと

毎晩の残業の挙げ句会社から「お前は要らぬ」とメールが届く

自動車が売れないというニュース聞く一兆の利益がやや減ったとも

恋人がなかなか永久の誓いへと踏み切ることのできない抑圧

今まさに19世紀の妖怪が極東の地をなめるように行く

鍵盤をぽんと叩くとピンと鳴る叩かずにいてはすんとも鳴らない

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指からこぼれる砂粒の塊

砂粒に虐げられてる者を見る明治の浜の一握の歌人

きみの目は夕焼け雲に向けられて無意識のうちにファインダになる

痛む腰血の気が逃げる脳みそで明日の生活どうやってたたせるか

真夜中に火災を告げる電話受け付け火かと思う自分を罵る

車内にてゲーム機励む者を見て憤慨しつつケイタイを打つ

電線の雀の子が散る秋の道に烏の声きき刈田を眺める

いくらでもくれるというならもらうけどそれについてるヒモ税はいらない

ああきっともうじき雪が落ちてくる…家のないオレにはむなしさになる

靴下のアナもあんまり気にならない…貧しさはやはり感性に響く

古書市がやっぱり僕を呼んでいるワゴンの中に本を並べて

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十本の指

「あの塾のあの先生につきなさい」教師が告げる三者面談

たくさんの子を持つ知事が教育よりシャープの利潤に励む難波路

難波路の現金主義のおばちゃんは盗撮知事には納得しない

東西の都市に再び封建の世が訪れる平成の怪

舟が着く港の水に立つ波に新宿殿は生活酌めるか

滑り台の支柱に子じゃなく野良犬がぽつんと纏わる強者の日本

「保護」をいい「管理」が進む個人情報にうっすら透ける暮らしの陰影

「私には金があるのだ」といいきりホテルに通う凋落の秋

人間を人間と見ず票と見て誤魔化す政治家審判したし

国連に十指に余り指摘さる人権問題国だけじゃなし

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1、2、3、4、5、6、7

この仕事やらねば暮らしがたたないと胸痛抑え仕事に向かう

街頭で不意に襲った不整脈よ早く去れよと膝突いて待つ

ボクの胸打ち続けてくれ保ってくれ毎朝祈る未来見たさに

別れ際「大事にせよ」とかかる声に一瞬羽が生える我が胸

Gパンのでっかい尻の娘見てよい子を生めと要らぬ空想

高々と寝間に響ける鼾さえ愛しく思いそっと涙す

一日に十の良いこと記せよと笑み指導さる然りと肯く

数十年前に別れた友達が微笑んでいるmy夢の中

いつかきっと君と一緒に酒を飲み心通わす歌を歌おう

「数よ響け」と唱える歌に自らの密かな夢を見破られた気がする

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